相続発生後の手続き流れ/伊藤寛法律事務所(大阪府枚方市/交野市)

相続発生後の手続き流れ

■相続とは
相続が発生するのは、人が亡くなった時です。相続においては、亡くなった人は「被相続人」と呼ばれます。また、被相続人の遺産を受け継ぐ人たちは「相続人」と呼ばれます。

相続人が被相続人の遺産を承継することを「相続」といいます。また、相続人同士で遺産を分け合うことを「遺産分割」といいます。

相続や遺産分割を行うにあたっては、いくつかの手続きを経る必要があります。なかには、手続きの期限が決まっていたり、様々な手続きを同時並行して行わなければならなかったりすることもあります。そのため、相続の手続きにはどのようなものがあるのか、また、どのような流れで進めていけばいいのかを事前に知っておくことで、スムーズに手続きを行うことができます。

●相続が発生したら
まず、人が亡くなって相続が発生したら、死亡診断書を取得したり、死亡届を提出する必要があります。また、葬儀を執り行い、各種変更の届け出や、保険・年金・金融機関に関する手続きもする必要があるでしょう。これだけでも、大変なことですが、相続に関してはさらに多くの手続きが待っています。

●相続手続きの流れ
ここからは、相続手続きの流れを詳しく見ていきましょう。

まず、遺産相続や遺産分割をする上で、最初に確認しておかなければならないのは、遺言書の有無です。遺言書があれば、その記載内容に従った相続が行われます。一方、遺言書がない場合には、誰がどの遺産を相続するのかといったことについて、相続人同士で話し合って決めなくてはなりません。そのため、遺言書があるか否かをまず確認してください。もし遺言書があった場合には、勝手に開封するのではなく、裁判所で検認手続きを経るようにしてください。

相続人が複数人いる場合であり、遺言書がなく、遺産分割方法について決めなければならない場合には、遺産分割協議を行う必要があります。遺産分割協議を行う前の準備として、相続人と相続財産の調査を行います。相続人の調査とは、戸籍謄本等を用いて相続人全員を把握・確定するために行うものです。一方、相続財産の調査とは、遺産が新たに発見される等して、遺産分割がやり直しとなることを防ぐため、遺産の内容を把握・確定するために行うものです。これらの調査ができたら、遺産分割協議を行いますが、その際には相続人全員の参加が必要であり、決定内容に対しても相続人全員の同意を要します。決定内容については、後のトラブルを防止するため、書面にまとめておきましょう。これを遺産分割協議書といいます。

また、相続財産の調査や遺産分割協議の段階で、相続の仕方について考えなければいけない場合があるかもしれません。例えば、故人が生前に残していた借金の返済義務を相続しなければならない場合がこれにあたります。マイナス財産が多い場合には、相続放棄や限定承認を検討する必要があるでしょう。しかし、相続放棄や限定承認を行うためには、相続発生後3か月以内に申立てを行わなければならないため、早めの決断が大切となります。

●相続に関するご相談は当事務所まで
伊藤寛法律事務所では、相続に関するご相談を幅広く承っております。主に大阪府や京都府にお住まいの方々を中心に、多くの方のご相談を受け付けております。
相続が発生して手続きに困っている方、相続が発生する前から準備を行っておきたい方等、相続についてのご相談は、当事務所までお気軽にお問い合わせください。