■相続手続きについて
人が亡くなると相続が発生します。遺産の相続には様々な手続きが必要となりますが、その中に相続人の調査があります。ここでは、相続人の調査はどのようにして行うのかについて確認していきましょう。
●相続人の調査がなぜ必要か
相続とは、亡くなられた方の財産を相続人などが受け継ぐことをいいます。遺産を譲り受けるにあたっては、遺言がある場合を別として、相続人が複数人いる場合、「遺産分割」をすることになります。そして、遺産分割をするにあたっては、相続人間の遺産分割方法を決めるために「遺産分割協議」という話し合いをしなければなりません。
遺産分割協議には相続人全員が参加しなければならず、また、協議内容の決定には相続人全員の合意が必要となります。そのため、相続人のうちひとりでも参加しない人がいると、無効な遺産分割協議になってしまいます。
そのため、これを防ぐために、相続人を事前に正確に調査することが必要となるのです。つまり、誰が相続人なのかを協議前にはっきりさせておくことで、相続手続きが円滑に行えるということになります。
●相続人の調査方法
相続人は、法律で定められた人がなり、これを「法定相続人」といいます。法定相続人として挙げられるのは、故人の配偶者・子・両親・兄弟姉妹などです。これら法定相続人を調査し確定することで、誰が相続人なのかがはっきりするということです。
法定相続人を調査する方法は、故人の戸籍謄本を調べることによって可能となります。出生時から死亡時まで、連続した全ての戸籍謄本について、ひとつひとつ調べる必要があります。
さらに、故人に子がいるか否かによって、追加の戸籍の要否が異なります。すなわち、故人に子がいて、かつ故人よりも先に亡くなった子がいた場合には、その子の戸籍謄本が必要となります。この場合も、出生時から死亡時までの、連続した全ての戸籍謄本を調べる必要があります。
戸籍謄本を集める方法としては、その都度、本籍地の市区町村役場で手続きをすることによって、取得することができます。
伊藤寛法律事務所では、相続人調査に関するご相談を承っております。相続人調査においてご不明な点等ありましたら、当事務所までお気軽にお問い合わせください。
相続人の調査
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